骨粗鬆症治療が難しい点
骨粗鬆症治療を難しくしている要因の1つとして、「内科が診るべきなのか?それとも、整形外科が診るべきなのか?」と、その区分けがはっきりしていないことが挙げられると考えています。
一般の方からすると、「骨粗鬆症は骨折を招く病気なので整形外科では?」と思われるかもしれませんが、そうとは言い切れません。もちろん、他科と比べて骨粗鬆症についてよく知っていて、骨粗鬆症による骨折を多く診ていると思いますが、やはり骨折をメインに診る傾向が強く、「骨粗鬆症を専門的に診る科」とは言い切れない部分があります。
あとは、骨粗鬆症は女性に多い病気で、閉経が関係していることから産婦人科でも診療が行われています。また小児科が診るケースもあります。
現在、様々な科が骨粗鬆症を診る状態にあります
このように現状、様々な科が骨粗鬆症を診る状態にあります。骨粗鬆症専門クリニックとして思うのは、骨粗鬆症の根本的な知識はそう複雑なものではないので、そうして様々な科が診ても治療可能だと思います。ただ、そうした診療科目の先生が「骨粗鬆症は治せる病気」という意識を持っているかどうかが問題です。
様々な科で診療が行われていて、患者様は「どこを受診すればいいかわからない」ということになり、いつどんな患者様が受診して来るかわからない状況にありますので、いざという時のために基本的な知識と「骨粗鬆症は治せる」という意識を持っておいてほしいと思っております。
「治療可能な病気」であることをアピールしていきたい
骨粗鬆症を専門的に診ているクリニックとして、もっともっと骨粗鬆症が「治療可能な病気」であることをアピールしていきたいと思っています。それは患者様に対してだけでなく、医師などの医療側に対しても。患者様と医師の双方で骨粗鬆症に対する意識が変われば、地域医療の底上げにも繋がるはずです。
そのためにも当クリニックへお越しになる患者様に詳しくお話しするだけでなく、医師会からの依頼で医師を対象とした講演会なども実施して、骨粗鬆症に関する知識の増幅と意識の変革をはかっています。