骨粗鬆症新着記事

骨粗鬆症の新薬・イベニティについて

イベニティとは?

2019年4月に骨粗鬆症の新薬として登場した「イベニティ」は、骨形成(骨を作る働き)を促進しつつ、骨の吸収を抑える働きを持ったお薬で、骨密度の向上に効果的で骨折予防にも繋がります。
従来は骨吸収を抑制するお薬が治療のメインでしたが、重症の方(骨折をたくさん起こしている方)にはそれだけでは不十分で、骨を作る働きを促進するお薬が必要でした。ただ、これまでのお薬では骨形成を高めると骨吸収も上がる、骨吸収を抑えると骨形成が低下するというジレンマがありましたが、イベニティの登場によりこうしたジレンマを解消することが可能となりました。

最新の論文・エビデンスに基づいて診断・治療を行う

当クリニックでは最新の論文・エビデンスに基づき、診断・治療を行っております。最新の知識に基づいて治療方針を選択するかどうかで、結果は大きく変わります。それは当クリニックのような骨粗鬆症の専門クリニックを受診するメリットの1つと言えます。
他院で診断を受けた方からお話を聞くと、骨形成促進剤が使用されていないケースが多いです。骨吸収抑制剤を長期にわたって使用していると、骨形成促進剤がかなり効きにくくなるので、こうした判断は非常に重要です。
このことは以前から言われていたのですが、論文によりはっきりしました。

今後、さらなるお薬が登場する予定も

まだ確定ではありませんが、今後、イベニティには劣るものの、骨折防止に効果的かつ費用面の負担が抑えられる新薬が登場する予定があります。
それは言わばフォルテオ(骨形成を促進するお薬。重症の方・すでに骨折がある方におすすめ)の強化版のようなもので、形式も同じ自己注射です。フォルテオではあまり期待できなかった股関節の骨密度も、イベニティほどではないにせよ、ある程度の効果が期待できるとされています。ただし、フォルテオを使ったことがある方には使用できないようです。
こうしたお薬が登場すると、最適なお薬の使用の順番が変わってくる可能性があります。当クリニックではこうした最新情報に常にアンテナを張り、患者様へご提供することでより良い治療に繋げるように努めます。